「クレジットカードを作りたいのになかなか審査に通らない」と悩んでいる方は多いはずです。審査に落ち続けてしまっている方で、審査に落ちた原因がわからない場合は、一度、信用情報を開示されることをおすすめしたいと思います。
そもそも、クレジットカードの“クレジット”がどういう意味かご存知ですか?これがわかるだけでも審査に通りやすくなるかも!
クレジット=Creditには“信用”“信頼”という意味があります。つまり、クレジットカードは信用がある人だけが作れるカードというわけ。海外では、支払いはキャッシュよりもカードというシステムが成り立っている場合が多く、カードで支払いができる=信用があるとみなされることが多いです。クレジットカードを持ってやっと一人前とも言えるのです。
実際にクレジットカードの審査に申し込んでみたはいいものの、何回か落ちてしまっている方に多いのが自分で落ちた原因を特定できないというパターンです。今の時代、収入の多さに関係なくクレジットカードは作れる時代ですから、収入以外に原因があると考えなければなりません。
そこで「信用情報開示」をしてもらいたいのです。CIC(Credit Information Center)という信用情報を扱う機関に対して、自分の現在の信用情報を確認することができる制度が信用情報開示です。クレジットカード会社はこのCICへ加盟していて、そこで過去の支払い状況や契約内容を共有しています。
※割賦販売法という法律によって信用情報会社の照会が義務付けられています。
CIC加盟会社はこちらからご覧いただけます。
もっと簡単に仕組みを説明すると、私たちがクレジットカードの審査を申し込むと発行会社はCICへ私たちの信用情報をチェックして、問題がなければ審査を通過させて、クレジットカードを発行するという形になります。
審査に落ちてしまった原因が特に見当たらないのであれば、信用情報開示をして、まずは原因を特定させることが審査通過への近道となってきます。
「信用情報開示って難しそう」と思っている方に朗報です!実は信用情報開示は誰でも簡単にできちゃうものなのです。方法は大きく分けて3つあります。
この方法が一番簡単です。クレジット契約等で利用・登録した電話番号から受付番号を取得し、メモします。受付番号をPCまたはスマホから入力すれば、開示報告書をPDFファイルでダウンロードできます。ただし、手数料として1,000円かかり、これが本人名義のクレジットカード一括払いになりますので、クレジットカードを1枚も所有していないと開示できません。
クレジットカードを所有していない場合は、郵送で開示することをおすすめします。開示申込書(プリンターで作成可)、本人確認書類のコピー、手数料(ゆうちょ銀行で発行される定額小為替証書)を用意し、CICへ郵送します。郵送してから10日ほどで開示報告書が簡易書留・親展で到着します。面倒ではあるものの、クレカ払いでなくても請求できる点は助かりますよね。本人確認等に時間がかかるため、どうしても10日ほど時間を要してしまいます。
かなり面倒ではあるものの、開示報告書が即日欲しいという場合には窓口で開示する方法もあります。札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・岡山・福岡にCIC開示窓口がありまして、開示窓口までお越しいただき、そこでタッチパネル端末機を使い、開示報告書を即日手に入れることができます。開示の際には本人確認書類が必要です。手数料は500円です。全国各地にあるわけではないので、窓口がない都府県にお住まいの方には難しい選択肢になるでしょう。
では、開示報告書を手に入れたらどの項目を見るべきなのでしょうか。開示報告書の見本を例にとって解説していきます。
氏名や年齢、性別、住所、勤務先名、配偶者といった本人の属性をはじめ、クレジットの契約内容、支払状況、割賦販売法の登録内容、貸金業法の登録内容といった情報を確認することができます。共有された非常に細かい情報を確認することができるため、審査に落ちてしまった原因が特定しやすくなってきます。
まず、必ずチェックすべき項目が2つあります。
返済状況の欄に「異動」と書かれてある場合は赤信号です。異動と書かれてある場合は、3カ月以上の支払いの遅れがある場合を示します。クレジットカード会社にとって最も困るのが支払いの延滞ですから、延滞の履歴があると審査に悪影響を及ぼしてしまうことになります。延滞が解消したあとも、情報の保有期間が過ぎるまで表示されてしまいますので、なるべくこうした事実を作らないことが大事になってきます。ちなみにですが、延滞だけでなく、保証契約(保証会社が代わりに返済したもの)、破産手続きを開始した場合にも異動と表示されます。支払いが完了すれば、項目31「終了状況」に「完了」と表示されます。
クレジット会社等への入金状況を記号で示しています。
- $:請求額の入金を確認
- P:請求額の一部入金を確認
- R:お客様以外からの入金確認
- A:お客様事情による未入金
- B:お客様事情に無関係で未入金
- C:未入金かつ未入金の理由が不明
- -:請求がなく未入金
- 空欄:情報更新がされていない
という意味になります。「$」である場合はクレジット会社から信用を得やすいと読み取れますが、「P」〜「C」である場合には、「C」へ向かうに連れて審査は赤信号に向かっていくと思ったほうがいでしょう。
もし問題がなさそうなら、以下の3つの項目もチェックしてみましょう。
契約の内容については「カード等」「個品割賦」「リース」「保証契約」「無保証融資」「保証融資」「住宅ローン」「移管債権」のいずれかが表示されているはずです。見に覚えのない契約がある場合は、CICへ確認するのではなく、思い当たる節を見つけて必ず個別に確認をとり、事情を確認しましょう。ここで問題なのが「保証契約」です。保証契約というのは保証会社が代わりに返済したという履歴なので、返済ができなくなった過去があるという意味になり、信用を傷つけ、クレジットカードの審査に悪影響を及ぼす可能性が出てくることになります。
例えば、項目13で「カード等」という表示がされており、項目16で「リボ」と表示されている場合は、クレジットカードでリボ払いをしているということになります。リボ払いは完済まで時間を要してしまうことが多いので、利用可能枠を圧迫させるリボ払いは避けたいというのが本音です。
まず項目32についてですが、例えば、携帯電話を割賦方式で購入している場合に残りの金額が表示されているはずです。他にも、ショッピングの際にクレジットカードを使って分割払いしている場合にも同じことがいえます。割賦残債額が多く残っていると、まだ支払っていない分があるということで審査へ少なからず影響を与えることになります。
項目34については、割賦方式で購入した品物の支払の遅れの有無が表示されます。もちろん、支払いに遅れがあれば審査へ悪影響を及ぼすことになる可能性が高いので注意が必要です。
消費者金融やキャッシング等を利用している場合は貸金業法に該当しますので、この場合は項目36「残高」と項目45「遅延有無」をチェックしましょう。
その他、細かい項目の解説はこちらをご覧ください。